デザインの基本というのは確固としてあります。
名刺のご注文時にお任せでデザインを調整のご依頼を受けることが多々ありますが、名刺に関しましては基本原則を云々することよりも心のこもったデザインを作って自分の人となりを紹介することも大切なことです。
形式にとらわれないデザインの名刺も極力ご注文者様の意図を損なわないようにして、名刺用デザイン・レイアウトに仕上げて提案するようにしております。
名刺のデザイニングの基本につきましては他の印刷物などと同様の項目になります。
特別なことはありませんが1点だけご留意いただきたいのは名刺は版面が極めて小さい印刷物という点です。
年齢や性格等によって受け取るイメージはかなり違うのですが、見ていただく人の年齢や趣向によって文字サイズや余白バランスのとり方を吟味していただくことがまず大切です。
その他はおおまかな流れとして基本的に言われている次の内容を流れに沿って吟味していただくことになると思います。
デザインの基本の流れ
まず名刺の用紙は91mm×55mmですが、版面とはこの用紙サイズから四辺の余白をとってそれを省いた印刷・デザイン可能範囲の設定です。
安定感のある名刺レイアウトにはゆとりある余白が必要で、四辺の内側に3mmか余裕を持たせて4mmくらいの余白を取ります。
裁ち落しアイテム以外は決して踏み入れてはいけない厳格な配置禁止領域になります。
次に基軸の設定ですが、基本的に文字の基軸は左揃え、中央揃え、右揃えでのレイアウトになります。
中央揃えは文字のみを中央軸で配すると美しいシンメトリー(左右対称)の形状にまとまりますが、その他の要素を入れ込んで中央基軸が崩れると一気にバランスが崩れますので要注意です。
お気づきの方もいらっしゃると思いますが、ファーストの名刺は基軸のバランスを特に重視したデザインが多くなっています。
最初のステップと最後のバランス調整が密接に関係してきますのでそれを鑑みたレイアウトとして、最初に文字などを配置します。
右に配置する文字は右詰め、左に配置する文字は基本左詰めになっていることが多いです。
次の工程では「揃える」作業になります。
とにかくまずは基軸を鑑みて揃えるべきところは揃えましょう。揃えたくないと思ってもまずは揃えましょう。
(頭ぞろえのところは頭ぞろえで、末尾揃えは末尾ぞろえでそれぞれ揃えて、さらに余白幅も可能な限り揃えましょう)
徹底的に揃えたら次はグループ組み工程です。
■グルーピング
グルーピングは、各ユニットのカテゴリーを鑑みてカテゴリーごとにしっかりとグループ化して固めます。
同種のユニットが離れたり、飛び石状態になると見る方が混乱しますのでとても大事な工程です。
ユニットをしっかり隣接して固めるほど余白がとれて美しいレイアウトになりますが、近すぎても窮屈感が出ますので程よくバランスを取ります。
■グリッディング
グリッディングは、レイアウトをまずグリッド線で配置しブロックを定めて規則性をきっちり定めます。
文字や画像を規則的に美しく配置する手法で文字数が多くなると威力を発揮するレイアウト手法です。
■リピーティング
そしてリピーティングは、多数の項目がある場合に同形式・同じリズムで繰り返し配置することで調和のとれた美しいレイアウトになる方式です。
作成ソフトによって向き不向きがありますので臨機応変にグループ分けを調整してください。
次はカテゴリーと趣向によって大きく違いの出る「強弱付け・メリハリ」の工程です。
ジャンプ率が関係しますので補足しますと強調するにはまずは大きさ、一番見てほしいものを大きく配置する、そして控えめで良い物は小さく配置する、その大小の差が大きいことをジャンプ率が大きいといいます。
大きいジャンプ率の配置はインパクト重視でとにかく主張を強く目立たせることで見てもらう「パワーレイアウト」になります 。
逆にジャンプ率低めのレイアウトでは落ち着きと品格重視の安心感ある配置で、調和型の「ソフトレイアウト」になります。
職種と見てもらう方の趣向を鑑みてこのメリハリを設定していただく工程です。
ソフトレイアウトの場合、強調度の付け方は余白の広さで取ることが多く、周りの余白を広くとるとその文字やオブジェクトが強調される効果があります。
余白を十分とることで気品のある強調性を出すことができます。
そして最後の工程ですが、ここまでで揃えたところが崩れたり、ジャンプ率が不自然だったりしたところを一度冷静に確認します。
ちなみにジャンプ率の目安としては定数増比率とか定倍比率とか比率目安の法則などもあるようですが、そこは感覚で個人の法則で定めてもよいところと考えます。
そして最終工程の重心比率の確認ですが、この説明はしづらいのですが、やじろべいの感覚に少し似ています。
版面を見てバランスを確認して天地左右の重みを感じ取り、重心バランスがあっていないと違和感が出てきます。
比重として要素の重さ単位で吟味確認します。
確認方法は濃い色ほど比重は高いと考え、小さい細い文字ほど比重は軽いものとなり、それらを見ながら天地左右のバランスを感覚的に整えます。
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