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名刺の印象を変えることができる箔仕上げ


平面から光の立体感へ



デザインというものは、平面で作り上げていくものもあれば、立体的に作り上げていく方法もあります。名刺のデザインも古くから使われているものもあれば、新しい技術を用いて作られているものもあるでしょう。紙1枚の平面ではありますが、さまざまな技術により立体的に見せることもおこなわれてきています。立体的といっても、何かを飛び出させたりするのではありません。半透明の素材を使い作る方法もそのひとつで、透けることによって立体感を引き出します。紙という平面を超えた表現をすることができるようになり、多くの名刺が作られてきました。



半透明の素材とは異なり、もっと前面に引き出すことができるのが箔仕上げです。光を反射する素材を使うことによって、平面ではありますが大きく変化をつけて見せることができます。これまでは、印刷物を見せるということが名刺の基本的なデザインでしたが、箔仕上げにすることにより、手前に光が飛び出して見せることができるようになるでしょう。それも見る角度によって変わりますので、平面的なデザインが大きく変化します。目線を集めることもできますし、立体的な変化を自然に見せることもできるでしょう。これまで埋まってしまいがちな名刺も、さまざまなデザインによって差別化を進めてきましたが、非常に強い個性を出すことができるため、大きな差別化となります。単色の名刺の中に、箔仕上げのデザインを少し入れるだけでも大きな効果を発揮するのですから、インパクトの強さを求めるのであればもってこいでしょう。





古くから使われてきた箔仕上げの技術



名刺にも使われる箔押し加工とは、加熱した箔版を熱転写する方法です。ホットスタンプと呼ばれることもありますが、メタリックな光沢感を出すことができるところがメリットといえます。普通の印刷とは違い、箔を使うため、素材の違いを前面に出すことができるでしょう。仕上がりも美しくすることができるため、高級感を出すにはぴったりの加工方法です。存在感も強くなるため、名刺に使う場合には、どこにポイントを置くのか考えて使うことが重要となってくるでしょう。



箔仕上げ自体は、何か新しい方法というわけでもありません。19世紀あたりから行われていた加工方法で、金属を薄く延ばすことができるようになってきてから普及しました。印刷とは異なる技術のため、立体物のアクセントとして使われてきた歴史がありますが、自動箔押し機が出来上がり一気に効率化が進んだことで、利用用途が拡大しています。特にコンピューター制御できるようになり、複雑なデザインでも簡単にできるようになったのは、大きなポイントでしょう。



名刺にも活用されるようになりましたが、ロゴマークなどに使われることはあっても、デザインに用いられることは少なかったのも確かです。加工方法がそこまで自由ではなかったということもありますが、あまりに強いインパクトを与えてしまうということもあったでしょう。特に家紋などを入れて金箔に加工してしまえば、名刺が違った役割を持ってしまうほどの強さを持ってしまいます。こうした加工が主であったこともあり、あまり好まれていなかったのも事実です。ところが、現在の箔加工は、もっとデザインを生かすことができる方法となりました。過去のインパクト重視の利用ではなく、デザインの広がりを持たすための手段となったのですから、活用しやすい方法となったのです。





デザイン性を高め柔らかさまで演出できる



箔仕上げが大きく広がったのは、さまざまなカラーが使えるようになったところも大きなポイントです。金や銀といった古典的なものもありますが、グリーンやブルーレッドやピンクといった色も使えるようになったことで、デザイン性が増しました。メタリックカラーを使えるようになり、これまでの名刺ではできなかった色の広がりを持ったといえるでしょう。光に輝く面積を広げることで、平面から大きくかわり、小さな名刺が立体的な存在感を出すようになりました。用紙の種類を変えることでも効果を変化させることができますので、バリエーションを豊かにした点も重要でしょう。



以前のように家紋やロゴに使うのではなく、名刺のデザインの一部として箔仕上げにすることにより、これまでにはなかったゴージャス感を作り出せます。シンプルなデザインだからこそ生かすことができる方法です。さらに、箔仕上げの上に文字を入れることによって、鏡面仕上げのようにすることもできます。ゴージャス感としては、シルバーにしたりすることで、いやらしさも出すことなく美しい名刺に仕上げることができるでしょう。あまり太い文字にするよりも、細いフォントを使えば、美しさを広げることができます。



もっとさりげなく、サイドにラインを入れてもインパクトを高めることができますし、曲線をデザインに盛り込むこととで、強さだけではない柔らかさも引き出せます。ほんのわずかなラインも、見た目の印象を変えてくれる存在になりますので、有効に使っていきたい加工方法のひとつです。

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